数日前 まだまだ暑いさなか
避暑に川へでかけ ボンヤリと雑木を眺めていました
何かゴソゴソ動く黒いカタマリ
「!!カブトムシ!!!」
夢中でタモを取りに走り
必死で木によじ登り
無事にカブトムシをてにいれました
カブトムシが欲しくて欲しくて仕方のなかった息子は
心配そうに見つめながらも 大喜び
さっそく飼育箱へ
このようにしてカブトムシを飼いはじめ
ふと ずいぶん前に読んだ本が気になり 引っ張りだしてみた
ー小西正泰『虫の博物誌』(朝日選書)ー
原始の日本では、カブトムシはかなり珍しい種類であったろう。
そして暗い森林のなかで、ひっそりと生活していた。
やがて人間が農業を始めると、堆肥をつくるために
二次林としての雑木林がふえてきた。
〜中略〜
こうして、かつての珍虫は人間のいとなみによって“人里昆虫”となった。
〜中略〜
大規模な”カブトムシ生産工場”を見たことがある。
その本格的な設備投資などから、ちょっとした企業といってよい。
全国では、毎年数百万びきのカブトムシが流通しているらしい。
こうなると、カブトムシはりっぱな”家畜”である。
自然状態では、その住かを人間に奪われたが、
カブトムシという種の存続は当面、安泰といってよい。
けれども、こういうかたちでの“繁栄”が、
カブトムシにとって果たして喜ぶべきことなのだろうか。
こういうかたちでの”繁栄”は 人間にとっても果たして喜ぶべきことなのだろうか
と 考えさせられる雨の日曜日
そろそろ本来の居場所で 本来のかたちで のびのびと過ごしてもよいのかな
2015.8.30