ごまをすったり 芋をすりおろしたり
スパイスをすりつぶしたり
離乳食をつくるときなども
なにかと便利な「すり鉢」
先日ぼんやりと読んでいた本でみつけた一節
ー森枝 卓士『カレーライスと日本人』(講談社)ー
すり鉢文化圏
〜略〜
日本で料理人のことを板前というのは、
板の前にいること、つまり切る作業が調理の過程で
もっとも大事であることを象徴しているからだと聞いた事がある。
割烹ということばも、切ることを意味する「割」が先で、
それに火を使うこと、「烹」がつづくという重要性の順番である。
フランス料理、中華料理では火を以下に御するかが大事だという。
フランス料理でもっとも重要なのは、火加減がポイントであるソース作りである。
中華料理ではいうまでもない。
同じ煮るとか焼くでも強火か中火、弱火という火加減と、火にかける時間の差で字が違うくらいである。
〜中略〜
要は何が最優先か、ということだ。
インドではどんなスパイスを選ぶか、どう調合するか、そしてすりつぶしぐあいといった
一連の作業がもっとも重要なプロセスである。
〜中略〜
料理とはすり鉢ですりつぶすことであるという文化的共通項があるということだ。
わたしはこれを「すり鉢文化圏」と呼んでいる。
ここは日本
重要性の順番からすると ここで言われるすり鉢文化圏には入っていないようですが
すり鉢は日本でも古くから使われた
使い勝手のよい 調理道具です
2015.3.23
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